健康・アンチエイジング

手荒れを防ぐ手の洗い方

新型コロナ感染症予防のため、手洗い・消毒が頻回になり、この冬は特に手荒れが起きやすい時期になっています。基本的に手指を介する接触感染予防と手荒れ予防は相反する(手洗いを丁寧にするほど前者はリスク↓、後者は↑)ので両立するのは難しいのですが、手荒れがひどくなると、傷ついた皮膚に雑菌が増殖しやすくなり衛生面でも悪影響を及ぼしえます(コロナ感染予防と経済対策の関係に…似ている??)ここでは、職業上頻回に手洗いを余儀なくされる私自身が気を付けているポイントも含め、手荒れを起こしにくい手の洗い方をまとめてみました。

 

石鹸(ハンドソープ)の種類

形状は固形石鹸、液体、泡状などいろいろあります。それぞれ成分や添加物の有無等により洗浄力や皮膚刺激性は異なるので、一概にどれが良いとは言えません。ただ、主成分である界面活性剤は狭義の「石鹸」成分と、合成洗剤に分類される成分とに大別され、前者の方が、洗浄力や皮膚刺激性では優れていると考えられています。「石鹸」成分はいろんな表記があるので、注意が必要です。“純石けん分”、“石けん素地”、“脂肪酸カリウム”、“脂肪酸カリウム”などと表示されることが多いので、これらを目安に選択するのも一つでしょう。

 

手の洗い方

・石鹸は なるべく優しく泡立てて塗り広げます。擦るのは最低限にとどめましょう。石鹸を塗る部位や量についても、毎回手指全体に同じだけ洗う必要はなく、汚れが少ないと思われるときは、少量の石鹸を汚れた部位のみに塗布すると良いでしょう。

・流すとき も水流の勢いを利用して、なるべく擦らずに泡や汚れを落としましょう。 泡が残らないよう、十分な水量で洗いましょう。

・水の温度 は特に調節は不要ですが、冷たくて辛ければぬるま湯が良いでしょう。熱めの湯は、皮膚への刺激になり、必要以上に皮脂が取れて乾燥を助長する恐れもあります。

・乾かし方 拭く前に手を振ったり、あるいはハンドドライヤー等(※他者への接触感染リスクという意味ではよくないが、自宅など限られた環境でなら可)でなるべく水滴を振り落とします(周囲に飛ばさないように)。そして拭く時は、柔らかく吸水性の高い生地のタオルやハンカチで、なるべく擦らず、優しく押し当てるように拭きとります。 ペーパータオルは衛生的ですが、特に硬い素材のものは摩擦が強くなり荒れやすいので控えましょう。

 

なお、手洗いとアルコール消毒はどちらも皮膚が乾燥して手荒れをきたしやすいですが、通常は手洗いを優先するべきで、手洗いが十分に出来る場合はアルコール消毒は不要です。 手洗いが十分にできない場合はアルコール消毒を行い、その際も保湿成分含有の製剤を使用すると良いでしょう。

 

手洗いの後に

できるだけ、手を洗うたびにハンドクリームや保湿剤で保湿をしましょう。

保湿剤は普通、外用回数が多いほど保湿効果は高くなります。ただ仕事上、素手で人や物に触れる、または手洗いがあまりに頻回のため、保湿剤を外用する機会がない方も多いと思います。そういう方はせめて入浴後か寝る前にたっぷりと外用し、日中もなんとか1回は外用することをお勧めします。私自身も日中、1~2時間手を洗わずに過ごすタイミングを見計らって、保湿剤を外用するように心がけています。

保湿剤は、成分・剤型など市販薬・処方薬を問わず様々な種類があります。自分に合った保湿剤がわからない場合は、近くの皮膚科を受診して専門医に相談しましょう。

 

どんなに気をつけて手洗いをしても、手洗いの回数が多かったり、元々肌が弱かったりする方は手荒れを防げないことが多いです。また、手荒れと思っていても、実は症状が似ているが異なる皮膚疾患である場合もあります。手荒れがどうしても治らない場合は、迷わずにお近くの皮膚科専門医に相談してみましょう。

 

 

 

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